法務省はスタートアップ企業の支援を目的として、2024年1月から会社設立に関する手続きを大幅に短縮する新しい制度を導入しました。
この制度によって会社設立に関する規制が大幅に緩和され、定款認証と設立登記の手続きを原則として72時間以内(※)に完了することが可能となっています。(※)定款認証完了から設立登記を申請するまでの時間を除く
今回は、この「会社設立に関する規制緩和」に注目し、制度の概要と注意点を詳しくまとめました。また、オフィスも手軽に用意したい方に向けて、登記先住所をリーズナブルかつスピーディーに手配できる「バーチャルオフィス」の魅力についても併せてご紹介します。
会社設立に関する規制緩和を目的とした新制度は、所定の条件を満たせば定款認証を48時間以内に、その後の法人設立登記を24時間以内に完了できるというものです。まず2024年1月10日から東京都内および福岡県内の公証役場でスタートし、その後2024年9月20日から神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、愛知県に対象エリアを拡大。
2025年3月3日からは全国的に展開され、すべての都道府県の公証役場において利用が可能となりました。
この制度の運用に至った背景には、日本国内での起業活動を促進する狙いがあります。これまでの法人設立手続きでは複雑な手続きが多く、定款認証から登記完了までに時間がかかることが大きな課題となっていました。
そこで、政府は行政機関間の連携とデジタル化により、法人設立に至るまでのプロセスを効率化する取り組みを推進。今回ご紹介する規制緩和もそのひとつです。
原則として、以下の条件を満たした場合のみ定款認証と法人設立登記を72時間以内に完了できます。
ただし、定款認証が完了してから法人設立登記を申請するまでの時間は、72時間には含まれない点に注意してください。
・日本公証人連合会が提供する「定款作成ツール」を利用して定款を作成していること
・定款認証後、1週間以内にオンラインで設立登記の申請を行うこと
また、提出書類に関して不備がない場合に限って72時間処理が適用となり、修正等があるとプロセスが遅延する恐れがあります。
さらに、登記時には登録免許税を電子納付する必要がありますが、この納付が遅れる場合も72時間以内に登記完了できない可能性がある点にも注意が必要です。そのため、定款認証と法人設立登記を72時間以内に完了させたい場合は、書類の不備がないようにしっかりと留意して準備を行い、迅速かつ正確に申請手続きを進めていくことが大切です。
起業を検討している方のなかには、「とりあえず自宅兼オフィスで起業したい」とお考えの場合もあるのではないでしょうか。確かに自宅での起業ならオフィスコストを抑えられ、少ない資金での会社設立が叶います。
しかし、自宅の住所で法人登記を行うことは、プライバシー保護の観点から推奨されていません。登記時に申請した住所は国税庁の法人番号公表サイト等に掲載され、不特定多数の人に知られてしまうためです。
そこでおすすめしたいのが、法人登記等に必要な事業用住所や電話番号などをお手頃価格で利用できる「バーチャルオフィス」です。プライバシーの保護以外にも下記のようなメリットがあり、「物理的なオフィスは必要ないけれど、自宅の住所は使用したくない」といった場合に大変おすすめです。
・オフィスコストを抑えられる
・スピーディーに起業できる
・信用度の高い住所を利用できる
・起業準備をサポートしてもらえる場合もある
具体的にどのような魅力があるのか、以下で詳しく見ていきましょう。
バーチャルオフィスの利用にあたってかかるコストは、「5,000円~10,000円程度の登録料」と「月額数千円の利用料」のみです。賃貸オフィスを借りるよりも圧倒的に少ない費用で起業を目指せるため、経済的にゆとりを持ってビジネス活動を行いたい場合にぴったりなサービスです。
バーチャルオフィスの場合、申し込んでから1週間ほどで利用を開始できることが多いです。賃貸オフィスなら早くて数週間程度、なかには数か月程度かかるケースもあるため、スピーディーに起業したい方からもバーチャルオフィスは多く選ばれています。
バーチャルオフィスの住所は銀座や渋谷、新宿などのビジネスエリアに多く所在しており、一等地の住所にビジネス拠点を設けられることも大きなメリットです。そのような有名住所に拠点を置くことはブランディング効果につながり、スタート時からスムーズにビジネス活動を行える可能性があります。
バーチャルオフィスによっては、オプションサービスとして起業準備のサポートサービスを提供している場合もあります。特に自力での法人設立に不安がある場合は、ぜひサポート体制が整備されている運営会社を選ぶとよいでしょう。
今回は日本政府が推進する会社設立に関する規制緩和の背景と、その具体的な内容について詳しく解説しました。
規制緩和によって会社設立のプロセスが大幅に簡素化され、条件を満たせば定款認証を48時間以内に、その後の法人設立登記を24時間以内に完了できるようになりました。
定款認証が完了してから法人設立登記を申請するまでの時間を除けば、72時間で法人登記を完了させることが可能となっています。
この72時間処理でスピーディーに起業したい場合は、「所定の定款作成ツールを利用する」「定款認証後、1週間以内にオンラインで設立登記の申請を行う」などの注意点を踏まえ、段取り良く手続きを進めていきましょう。
さらに、オフィスを設ける際にバーチャルオフィスを利用すれば、オフィスの設置にかかる期間やコストも大幅に削減できます。
ぜひ72時間処理やバーチャルオフィスを活用し、スムーズな会社設立を目指してみてください。